世界が泣いた日

BLEACH　　(一護/護廷/総愛/他サイト様設定/切ない)


(※「壱蒼月」様の設定を使わせていただき、捧げさせて頂きました。
　「愛し続けた魂のままを」の直後の隊長たちの様子？です。)

―――愛しいと―――　　　　　―――温かいと―――　　　　　　―――だから…―――


彼等の目の前には誰よりも愛しんだ……否、愛しんでいる幼子が涙を流しながら眠っていた
「……浮竹隊長………」
今にも泣き出しそうに涙をためながら幼子をみる者
「……いまは、何も言うな…」
名を呼ばれた本人は、先程、幼子に使ったものを手に何かをこらえる様にこたえた者
「…っ、…しかし…！」
「――お前だってわかってるんだろっ！？」
言葉に対して返答したのは彼女の幼馴染であり、幼子を押さえ付けていた者
「これが、こいつにとって、一番安全な方法なんだっ！！俺達なんか忘れちまった方がこいつの為なんだ！！」
「…そのとおりじゃ……」
彼等の後ろにはいつのまに来たのか、護廷十三隊隊長がそろっていた
「…この子がこれ以上死神の事を記憶に残しては…いかん…」
全ての隊を統括する年長者が、事務的に、それでいて何かを訴える様な目を幼子に向けながら言った者
「………ルキア……」
彼女の義兄の彼は他の者と同じように幼子に、愛しさと何かを含む視線を向けその場を立ち去っていった者
「……一護………」
記憶を変える時からその場にい、その光景を目の当たりにしながらも止める事ができず、幼子の名前を悔しそうに口にだした者
「……私達の痛みより…、忘れたこの子の方が…辛いでしょう……私達が耐えず…どうするのです…？」
よく遊そぶ幼子が、その度につくってくる怪我の治療をしてい手を胸に当て、誰を宥める訳でもなくはなす者
「……この子は、死神を忘れ、斬魄刀を忘れ……そして、母親の死の原因を…忘れるのだろうね…」
いつもの笑顔を消し、哀しそうな顔で幼子のこれからを想う者
「……これで、いいんだ…」
いつもの強気な時とは正反対な顔で鈴を揺らしながら去っていった者
「……よかったんですよね…？…これで…」
押さえ付けた時の温かさを確かめるように手を握り、確かめるように問う者
「………ああ…、いいんだ……」
幼子をその目に映せずとも、心から大切にし、それに答えた者
「………………」
自分を恐がらずに真正面からみてくれた幼子に、最後の言葉を掛けることができぬ者
「…一護…ちゃん……」
幼子をからかう様に遊んでいた日常を思い出し、名を口にする者
「……すまんのぉ…一護……」
この中では誰よりも最初に幼子を腕に抱いたその腕を震わせ幼子に謝罪をのべた者
「……忘れて、…君の笑顔が戻ってくれるなら……それでいいから…」
いつもの余裕を消して、傘を深く被りながら、祈るような声で呟いた者
「……幸せに…なってくれ……」
幼子の顔を見ることができず、師に縋る様な視線を向け涙を堪えた者
「……もう、二度と姿をみせないで……下さいね……一護さん……」
眠る幼子の記憶を換えたものをつくり、望みとは正反対の、しかし、真の願いを囁いた者


――願った世界――　　　　　――過ごした世界――　　　　――望んだ世界――　　　


　　　　　　　　　　　――――――　失　っ　た　世　界――――――



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
 End


＝＝懺悔(後書き)＝＝
ごーめーんーなーさーいーーーーーーーー！幼一護設定許可と同時にこんなもの書いてしまって…。私の各小説っていつも「…」ばかりだ…。旅行明けで書くものだからいつも以上に破壊作業が進行中です…。BLEACH初の小説です…。
本当にごめんなさい！一護寝てる？だけだし！各隊長＋αは言葉順でいくと上から、
ルキア×2、浮竹さん、恋次×２、山爺×２、白哉、冬獅郎、卯ノ花さん、藍染さん、剣ちゃん、修兵、東仙さん、狛村隊長、ギン、夜一さん、春水さん、砕蜂、浦原さんです…。なっ、名前が打てない…。なんたってBLEACH初しょうせ…（しつこい）よろしければ感想お聞かせください。また、書きたい…（殴）。



05年11月1日　(捧げ物より再録)