花を咲かせたのは誰か

遊戯　　(十代/万丈目/エド/誕生日)

「……やっぱり、こっちかな？それとも、こっち…」
『……何時まで悩んでるつもりだい？』
『クリ～…』

「しょ、しょーがないだろ！！」


店で呟きながら品を選んでいた少年の叫びが、響いた。





『彼は、どんなものでも喜んでくれると思うぞ？』
『クリ～！！』
「―そうだよ、喜んでくれるよっ！けどな！！」
『お前の気持ちもわかるが十代、そうしていると明日が来るぞ？』
「うぅぅ…だ　「一！十！ひゃ」なんだよ、万丈目！！」

ユベルに返す言葉を遮る様に携帯のコールが鳴る。
乱暴に取り出して急いで出る

「『なんだ』だと？貴様…」
「そうだ！大体もう何日もお前や翔や剣山、明日香に吹雪さん…はてはカイザーやエド、ヨハンやオブライエンから電話着てるんだぞ！」

十代はここ数週間、まるで見計らったかのように彼といない時ばかりに仲間からの連絡が絶えず来る。
世界各地にいる仲間からは時差もあり、連絡がない時はない。

「貴様が、答えないからだろう…！！お前、今どこにいる！！」
「教えないね！」
「貴様というやつは…まぁ、時間の問題だろう万丈目グループもKCも動いたからな」
「な…！」
「言わない貴様が悪い。お前が名を出した者達には優先的に情報が届けられる」
「～～～～！！」
「貴様一人においしい思いをさせてなるものか」

傍にいないのに、まるで隣で笑っている光景が目に浮かぶようだった。
十代は今にも携帯を握りつぶしてしまうかのように手に力が篭る。

「万丈目…僕にも替わってくれないか？」
「…チッ、しょうがないな。ほら」
「十代、いい度胸をしているな」
「え、エド…！」
「僕も万丈目もこの後試合でね…十代、いい加減諦めたらどうだ？」
「いいだろっ！！俺だって！！」
「お前はただでさえ、彼と旅をしてるんだ！羨ましいのはこっちだ！」

エドの言い分に、ユベルとハネクリボーは首を縦に振っていた(ハネクリボーは首がないが)
彼に憧れるものは数知れず、そして旅を出来ている自分は恨み言が言われるのはわかってはいるが…納得できない思いでいっぱいの十代。

「…ま、精々がんばれよ。お前のことだ、どうせ何をプレゼントしたらいいか悩んでるんだろ」
「う…」
「前日になって何やってるんだか。最初に祝いの言葉もいえないんじゃないか？」
「！！！」

エドの言葉に身体を一瞬震わせ、十代は腕時計を目にする(街にある時計が正確ではないのだと、彼が教えてくれたのだ)
あと数時間。彼に願って今自分は彼と離れて行動している(贈り物を選ぶのに相手がいるのもおかしいが、何より気恥ずかしい)

「悪いっ！！」

相手の言葉を聞くこともなく、急いで電話を切る。
もう片方の手に握っていた物の値を店員に手渡して壊れるかと思うくらい勢いよく扉を開いて駆け出した。



敵に塩を送ってやらなくてもいいんじゃないか？



そんな言葉が最後に電話から流れたが、それを聞き取ったのは彼の行動に呆れていた2匹(？)だけであった。





＝＝後書き＝＝
当日はＰＣに一切触れてなかったです。
遊戯、誕生日おめでとうっ！！

捏造話の続編設定。遊戯と旅してる十代君。
遊戯の誕生日前日話になっていますがね…っ！
十代→遊戯←←皆(特にGX組)
皆で祝いに来てくれます。社長はきっと試作品(完成)のライディングデュエル(ブルーアイズver)で駆け付けてくれ舞ます(いい加減離れろ)

エドと万丈目がでてるのは趣味です。万丈目は絡ませやすい…(笑)
エドがいいやつに…！！趣味です。エド表！！
エドと万丈目はいいコンビになると思います。(CPではなく

万丈目のコールは例のあれです(笑)　みんなの声で入ってるよ(きっと吹雪さんが一番大きい/無駄な補足)
エドは「ヒャッホオォオォォーーー！！」希望(←
他はエースモンスターの攻撃でいいよ「エボリューションバースト！！」とか(…