太陽を奪還せよ！

ラベンダーに包まれての唯俄さまへリクエストした作品。

(BLEACH/サイト様設定/一護総受け)

愛しい太陽がいない

それだけで気が狂いそうに成る

取り戻せ

我らが愛しき太陽を----





一護が藍染の手によって連れ去られてから、数ヶ月が経った。

その間、怪我を負っていたものは怪我を驚異的な速さで回復させ、ある者は一護を取り戻す手段を求めて奔走し、ある者は藍染を倒すために修練を積み着実に力を増していく。

誰一人として嘆きに身を任せることはせず、顔を上げ続けている。

それほどまでに、皆一護を取り戻したいのだ。





そんなある日、隊主会を行っている最中に、それは現れた。

一番隊入り口から良く見える屋根の上に、藍染が現れたのだ。

その隣には、全員が願ってやまない太陽－一護－が佇んでいた。



「一護！！」



皆が口々に一護の名を呼び、藍染に殺意を向ける。

しかし藍染は飄々としており、一護も何の反応も見せない。

隊長・副隊長の面々が困惑を浮かべる中、ごく自然な動作で藍染は一護に口付けをする。

一護もさも当然のことのようにそれを受け止め、緩く笑んだ。



「行っておいで一護。出来るだけ沢山の死神を殺すんだよ。」



「うん！」



もう一度今度は軽く口付けを交わすと、一護は斬月を掲げた。



「月牙天衝！」





全ての死神が目の前の出来事を理解できなかった。

いや、理解したくなかった。

誰もが求めてやまなかった存在である一護が自分たちに向かって何の躊躇いもなく攻撃を仕掛けてきた様など。

総隊長以下数名の隊長は藍染と対峙しているが、大半の隊長・副隊長は一護と対峙している。

困惑する面々を尻目に一護は嬉々として攻撃を繰り広げる。

それを何とか防ぎながら、何度も何度も一護の名を呼ぶが、一護は全く反応を示さない。

 

「何度名前呼んだかて無駄や。一護ちゃんは君らのことなん、何も覚えてへんもん。全部消してもうたんやから。」



一護とともに対峙していた市丸が楽しげに囁く。

それは彼らに絶望を与えるには十分な台詞で、泣き崩れるものもいた。



「君らに残された道は、一護ちゃんに殺されることだけや。安心して逝き。」



さも愉快と言わんばかりに言葉を紡ぎ、市丸は藍染の所に行ってしまった。





「・・・おい。」



市丸が消えた後、絶望から気力の無くなっている面々に、一護から声が掛かる。

しかしそれは一護であって一護ではない、不思議な感覚のする声だった。

面々が一護に目を向けると、一護は斬月を支えにして立っていた。

呼吸は浅く、顔色も極端に悪かった。

さっきまでとはまるで雰囲気の違う一護に、一同はさらに困惑を浮かべたが、白哉が真っ先に反応を返した。



「あの時の者か。」



一護はその問いには答えず、口元に笑みを浮かべるだけだった。



「・・・今は俺の正体なんざ、どうでもいい。お前らに頼みがある。」



一護であって一護でないものは、その霊圧から虚であることは明らかだったが、誰一人として排除しようとは思わなかった。





「藍染によって強引に捻じ曲げられた一護の魂は死にかけている。・・・このままじゃ確実に一護は死ぬ。お前らが本当に一護を助けたいと望むなら、一護の心臓を貫け。」

「藍染は自分の力の元である核を、一護の心臓部分に移している。そこを壊せば藍染など唯の雑魚だ。」

「安心しろ、一護の心臓と核は俺と斬月さんが持ってる。あんたらが一護の心臓を貫くのと同時に戻す。時間が勝負だからな、俺自身が心臓を貫くことは出来ない。だから、頼むっ！」





一護が助かる！

愛しい太陽が戻ってくる！



その事実が全員の絶望を希望に変えた。



「俺が一護の動きを止めている間に刺し貫け！」





希望を、太陽を、一護を取り戻すため、一護の心臓をありったけの想いで貫いた----。



　　　　　　　＜END＞



後書き

何だこれ・・・。

意味分からんストーリーになっちゃってるよ・・・。

スランプだ・・・。｜｜｜orz｜｜｜



鎖終様、如何でしょうか？



遅くなったうえに、こんな駄作で、申し訳ない！！

文才が欲しいよ～！！（涙）



鎖終様のみ、お持ち帰り、返品可です！！