石の涙 (ギアス)

昔語りをしよう。



昔、大国に剣が向けられた。
刃は紫水晶で出来ており、翠玉以外に装飾は何も無い、切先が恐ろしいほどにとがれた剣。
刃が届くと思われた矢先に、剣が不意に折られた。
切先が無くなった剣は、あっという間に崩れ去った。

そして時が経ち、砕け散った剣を集めて新たな剣が作られた。
そこには徐々に徐々に新たな剣には宝石や装飾がついたのだ。
最も目立つ位置には変わらず翠玉が、そして傍らには磨かれた紅玉と黒玉があった。黒曜石が小さな黄玉を支えるように飾られていた。
その輝きを増した剣は、再び…以前よりも鋭くした切先を、振り下ろそうとした。
だが、剣は何度も打たれた結果により歪んでいた数多の琥珀が堕ちたことにより、そのバランスは崩れ剣は届くと同時に砕けた。



そして、割れた紫水晶は大国に降り注いだという。






＝＝後書き＝＝
降り注いだほう紫水晶はどうなったか？
さぁ、忘れてしまったな。

紫水晶(アメジスト)＝ルルーシュ
翠玉(エメラルド)＝C.C.
紅玉(ルビー)＝カレン
黒玉(ジェット)＝神楽椰
黒曜石＝星刻
黄玉(トパーズ)＝天子
琥珀＝藤堂とかその他黒の騎士団(裏切り組)

トパーズは「インペリアル・トパーズ」がイメージ。
今回石言葉は考えず、色だけでやってみた…が、「インペリアル」は「皇帝」で意外と合ってる。
黒曜石は割れやすく、そして鋭いというのも…意外にイメージにあう。

降り注いだ欠片はどうしたか。
残された宝石はどうしたか。
この物語を語ったのは誰か。
そして物語はこれで本当に終わったのだろうか。