幻とともに

復活　(ツナ/白蘭/捏造/ダーク)

「まだ抵抗する…か」

パラレルワールドから連れてきた自分は鎖で繋がなければ意思を持つように、何かに惹かれるように暴れだす。

意思も感情も、すべて消し去ったはずなのに。

最初は激しかった抵抗が落ち着いた…はずだった。けれど何か箍が外れたように力を持つ。そう『彼』が来てから。

「あれは、君の時代の『彼』じゃないよ」

そう、自分の時代の『彼』でもないのだ。『彼』は死んだ。己が、殺したこの手で。

手に入らない、彼は頷かない、自分のものにならない。だったら誰の手にも渡さない。

ボンゴレに、守護者に、アルコバレーノに、世界になど渡すものか。

数多ある次元の、ひとつに見つけた僕と彼。

笑いあい、ふざけあい、幸せそうに。

僕なのに、僕じゃない。僕はここに、僕の隣に君はいない。どうして、どうしてどうしてどうしてどうし


夢夢夢夢夢夢夢夢夢儚夢夢夢望夢願願儚夢

(つーくん。昨日さぁ、僕君を殺す夢を見ちゃった)

(は…ちょ、白蘭なにそれ！？)

(夢でもあるわけないのにねぇ…。僕がつーくん殺すなんて)

(えぇぇえ…や、そりゃ)

(僕がつーくん殺すわけないじゃん。つーくん傷つけた人殺す方がまだリアリティあるのにね♪)

(……それはそれで、複雑)

(あ、もう家か～)

(隣なんだからいいじゃん！)

(え～、つーくんと一緒にいたいのに)

(ほら、夕食白蘭が好きなハンバーグだって母さん言ってたよ！)

(じゃ、すぐに行くね♪)

(はいはい、また後でね)


――後でね――

「約束破ってごめんね、『綱吉君』」

「でも、君が悪いんだよ？」


「GHOST(幻)なんかと一緒にいるから」



＝＝後書き＝＝
無数にあるひとつに、彼らが中の良い次元があっただろう。

友人・新名ちゃん。(以前は「仮に1号」と呼んでいましたｗ)のブログのネタを読んで10分で書きました。
久々に火がついた。作品は、新名りゃんに送り付けました。ごめん、