02.あの日から浮かぶのは何時も決まって

＜20000hit感謝企画＞

遊戯王　　(エド/遊戯/過去/捏造/切ない)

ガチャンという音を立てながら、ビデオがデッキの中に入る。
リモコンを操作して再生ボタンを押すと、しばしの後に映像が流れる。
同じものをDVDに落としたものもあるし、それは画質も動作もいい。
けれども、これを見るときの大半は古いビデオテープで見てしまう。何度も見たそれは、擦り切れて以前よりも画質が悪くなっているが、それでも止めない自分がいる。


『バトルシティ決勝戦―――勝者、武藤遊戯！！』

途中から始まるテープ。
何時も最後にわざとそこで止めているから。
このテープを見るのは、デュエルの研究ではない。


M&Wはアメリカで最初に爆発的に人気になったゲームであった。
それが、世界各国で人気になろうと人はたいして気にしなかった。
その国が注目されたのは、M&Wの生みの親であるペガサス・J・クロフォードがわざわざその国で大会を開催するという話からであった。
その大会は、デュエルシティの方式と近いものがあり各々のデュエルの詳細は未だ詳しくは公表されてはいない。
ただ、無敗といわれていたペガサスが一人のデュエリストに負けたと…その話が流れ、日本に…そして数名の人物へと注目は徐々に強まっていった。
そんな中で、注目されていた一人が主催となって行われた『デュエルシティ』
その試合ではレアカードハンター『グールズ』が多く紛れ、また『グールズ』終わりでもあったとされる。
決勝トーナメントに勝ち上がった者達の試合は、大半が取り上げられたが当時不自然な試合などが多いと感じていた。今見れば、それが闇のデュエルであることは一目瞭然であったが。


『決闘王』

デュエルシティを制覇した武藤遊戯についた称号。
デュエリストが誰もが欲するものであり、至高の存在。

『…――次は、優勝者・武藤遊戯さんへのインタビューです！』

デュエルの解説も終わり、映像は切り替わった。
同じ様に多くの番組で特集が組まれ、解説も内容も当たり障りのないものだったこれが他のものと唯一違う点…武藤遊戯のインタビューであった。
武藤遊戯はもともと、表舞台に立ったことがないデュエリストで『決闘王』になってもそれは変わらなかった。むしろ、それ以降のほうが数が減ったと言ってもいい。
記録の中でも、数少ない本人のインタビューがでたのがこれである。
デュエルの番組を無造作に録画していたお陰で、今でも手元に存在する、数少ない記録。

そこに映るのは、デュエルの時とは違い自信に溢れた人ではなかった。
特徴的なものは同じなのに…別人と感じるほどの人。
だが、発せられる雰囲気は間違いなく『王』といえる人。

幼い自分が、目が離せなるくらいに。



「あれ、エド君？なに見てる…！？…そ、それは…」
「遊戯さん。何で隠れるんですか？」
「は、恥ずかしい！！何でそんなもの持ってるの？見てるの！？」
「僕の宝物ですから」
「やーめーてー！」


慌てて止めようとする貴方。
今の自分も、貴方から目が離せない。





＝＝後書き＝＝
貴方は知らない。
長い間、貴方のことを見続けていたことなんて


エド表！！頑張った自分！ちょっと両思いっぽくないですか？(亮思いってｗｗ)
細かいとこ書くのにコミックス全部引っ張り出したよ自分！！
エドの初恋物語(なにそれ)
遊戯はそんなに目立ちたがりではないし…何より、(デュエル以外の)人前に出るのは闇様は向かないと思う。
闇様だしねぇ…？(何が)
GXはDMの10年後の世界のはず…って、本当に歳の差あるよな…。
遊戯＝(高校生)16~18で、GX組(生徒達)＝6~8？

個人的にはエド表をあまり考えたことのないという、まめさんに捧げたい(迷惑)