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2007.10.29. 開設  日々徒然と二次創作、オリジナルなどを書いていこうかと。  コメント大歓迎、荒らし厳禁。 詳しくは説明にて。
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マイネリーベ  (ナオジ/ルーイ/革命前/シリアス)
神守さまへ、捧ぐ。


+ + + + + + + + + +




日課となった夜の茶会。
彼の部屋へ行き、茶を淹れる。
お互い、お喋りなではないので、会話はあまりない。
けれど、その空間は心地が良いものだった。

紅茶を一口飲み、ルーイはナオジへと瞳を向けた。


「ドイツが、クーヘンへとを仕掛けてくる」

突如発せられた言葉。口調は、まるで世間話をするような。
けれど、その言葉は、恐ろしいもの
「何が…どういう?」
「言ったままだ。ドイツがクーヘンへと進攻する。1年経たず」
「そ、それは」
「しかも、人の遺伝子を操作したもの」
「な、それは…」
「以前、カミユにそういう研究対象への要請が来ていた事は知っているだろう」
「はい…ですが、」
「その様な研究はどこでもされている。クーヘンでも、世界の様々な国で」
「……!………」
「クーヘンは世界でも力が多く、また影響力もある」
紫の瞳は、真っ直ぐとナオジを射抜く
「そのクーヘンが狙われれば、他国への様々な変化もあるだろう…お前の、祖国へも」

「!……貴方は、何故その様な話を自分に」
揺れる心を、必死に隠そうと目を逸らす

「ナオジ」

響く、声。
己の名前。

ゆっくりと顔を上げると、視線が真っ直ぐと射抜く

「私と共に来い」

王の、絶対なる声


揺らいでいた心は、何時の間にか止まっていた

「一晩…、一晩考えさせて下さい」

真っ直ぐと彼の瞳を見て、言葉を紡ぐ

「よかろう」

それっきり、ルーイは何も言わず静かに冷めた紅茶に手をつけた。
紅茶を淹れ直すこともせず、早足で部屋から出る。


世界、クーヘン、日本、ドイツ、戦争、

頭の中を、様々な事が駆け巡る。
己の部屋につくと、テーブルに伏す様に椅子に腰掛ける。

何一つ、整理できず眠ることも出来ずに。
ただ、ただ、言えるのは…自分のしたいこと。

―決して、そんな事はさせない―


とっくに、答えは出ていたのに。
一晩、時間を貰った。落ち着かせる為に。
彼の瞳は、言葉は、まるで脅迫の様で。けれど、彼もまたクーヘンを愛している。
それを、自分は知っている。


どの位時間が経ったか、顔を上げれば朝焼けが始まっていた。

この、空を守りたい…そんな大それた事は出来る筈がないけれど、そう想う。



彼へ、己の答えを告げに扉を開け部屋を出る。





休日の昼下がり。
ナオジはオルフェ・エド・カミユと共に街へ出ていた。
ルーイは゛私用で゛共にはいない。
「どうした、ナオジ?」
彼の私用について考えている、とエドが不思議そうに声を掛け、オルフェもカミユも同じ様に心配そうに視線を向ける

――自分は……

「…いえ、何でもありません。少し寒い…と思いまして」
「あ~、確かにちょっと寒いな」
「そうだな、カフェでお茶でも飲んでいくか?」
「賛成!角の店はどう?今、新作のケーキもあるんだよ!」

3人は何時も通りのナオジに安心し、カフェの話を弾ませる。


笑顔は変わらない。
確かに、今はある幸福。それに対しての微笑。

今は、まだ崩さない。


――けれども、自分は……――――

「行こう、ナオジ!」



未来で、彼等に剣を向けることになろうと

「はい」


今は、この幸福への微笑を…。



Fin.

==後書き==

神守さま、大変遅くなり本当に申し訳ないです。
リクエスト『ルーイがどうやって革命の為にナオジを引き止めたか』…で、出来てない;

結論から言うと、日本のこと出して脅迫。(…)
でも、あまりそれっぽくなってないですね…;
ちなみに、この小説はあのチャットでリクエストされた小説+1でお題を使って繋がっている形で作っています。
1つでも一応読めるようには…でき、てる…?
 
本当にお待たせしました。どうぞ、お受け取り下さい。

あなたには言えない5題 より



08年2月5日(2月17日修正)


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ブログ統合終わってるのに、いい加減削除しようよ自分。


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